猛暑となった7月16日の東京・代々木公園。ノーベル賞作家大江健三郎さんら9人が呼びかけた「さようなら原発10万人集会」が開かれました。
新婦人北海道本部の代表も参加してきましたよ(^.^)/~~~
以下、集会に向けて、著名9氏が発表した呼びかけ文を紹介します。
福島第一原発で発生した、世界最大級の過酷事故によって、日本の豊かな自然・・・田んぼや畑、森、林、川、海、そして雲も空も放射能によって汚染されました。原発周辺で生活していた多くのひとびとは、家も仕事も失い故郷を追われ、散り散りになっていつ帰れるかわからない状態です。
福島のみならず、さまざまな地域のひとびと、とりわけ子どもたちやちいさな生物に、これからどのような影響がでるのかの予測さえつきません。
メルトダウン(炉心溶融)とメルトスル―、そして原子炉建屋の水素爆発という、あってはならない最悪事態はいまだ収束されず、圧力容器から溶け出た核燃料の行方さえ把握できない状況です。
さらに迫り来る大地震が、原発を制御不能の原爆に転化する恐怖を現実のものにしようとしています。それにもかかわらず政府は、電力会社や財界の要求に応じて、やみくもに再稼働を認めようとしています。
日本に住むひとびとの8割以上が、「原発は嫌だ」と考えています。世界のひとたちも不安を感じています。しかしその思いを目に見える形で表現しなれば、原発を護持・存続させようとする暴力に勝つことはできません。私たちはいまこそ、日本の指導者たちにはっきりと、「原発はいらない」という抗議の声を突きつけましょう。
電気はいまでも足りています。さらに節電ができます。いのちと健康を犠牲にする経済などありえません。人間のための経済なのです。利権まみれの原発はもうたくさんです。反省なき非倫理、無責任、無方針、決断なき政治にたいして、もう一度力強く、原発いやだ、の声を集めましょう。
1、停止した原子力発電所は運転再開せず、廃炉にする。建設中の原発と建設計画は中止する。
2、もっとも危険なプルトニウムを利用する、高速増殖炉「もんじゅ」と再処理工場の運転を断念し、すみやかに廃棄する。
3、省エネ、持続可能な自然エネルギーを中心に据えた、エネルギー政策に早急に転換する。
2012年5月5日
全原発停止の日に
内橋 克人
大江健三郎
落合 恵子
鎌田 慧
坂本 龍一
澤地 久枝
瀬戸内寂聴
辻井 喬
鶴見 俊輔